クーリングオフ、悪徳商法、詐欺等のご相談 林勘市法律事務所

外国為替証拠金取引(FX)で被害にあったら

突然電話等で「○○という会社ですが,為替に興味はありませんか」「外貨預金みたいなものなのですが,FXという商品があってとてもよい利息がつきます」などと言われ,あなた自身も最近「FX」という利益のでる商品があると聞いたことのあったは,この営業員に言われるまま,営業員にファミリーレストラン面会し,このFXの説明を受けました。
あなたとしては,説明はよくわからなかったものの,営業担当者が「今は円が安くなっていますので必ず儲かります」「私に任せて下さい」などと言われたため,営業員を契約をし300万円を支払って,取引を開始しましたが,その後,営業員のいうがままに取引を続けていましたが,ドルが下がったなどと言われて,結局,300万円全額が損失になってしまいましたなどということはありませんか。

平成17年7月に旧金融先物取引法が改正され,為替証拠金取引を扱う会社は,金融先物取引業者と位置づけられ,多くの業者が淘汰されましたが,これ以前は,この証拠金取引を規制したり業者を監督する官庁もなかったことから,財政基盤のない業者がこの為替証拠金取引を扱い,これによって被害を被った消費者との間でトラブルが多発していました。 

外国為替証拠金取引というのは,将来の一定の時期にドル等の外貨を授受する約束のもとに委託者である消費者が証拠金を積み,その後,この売買の目的となっている通貨を反対売買によって決済することにより,その差金の授受をやりとりする取引をいいます。

たとえば,証拠金60万円につき,10万ドルの買を約束し(このときのレートを100円とすると1000万円),その後,一定の時期に10万ドルを買い戻したときのレートがたとえば,110円だったとすると,60万円の証拠金で100万円の利益を上げることができるということになります。また,この取引には,通常スワップポイントという通貨間の金利調整金利の授受も発生する場合が多く,金利の高いドルを購入したような場合は,この分の金銭も受け取ることができるという取引です。 

この取引は,一見すると少額の証拠金で多額の利益が得られる上,スワップポイントなどの利益の得られる可能性もあるということで大きく宣伝され,また,業者側も,この取引の際に手数料が取れ,その上,為替相場が顧客が損をした場合は,そのまま業者は利益を上げることができることができるため広まったものです。

ただ,この取引は,上記のとおり,通常,証拠金の20倍以上の取引となっており,利益が大きい反面にその損失も多額となるハイリスクな取引であり,このことについて十分な説明を受けないまま取引に入ってしまった場合には,消費者に多額の損失を被らせることになります

特に,平成17年の法律改正前は,明らかにかようなハイリスクな取引にふさわしくない消費者を取引に引き込んだり,業者の利益になるように為替レートや手数料を設定したり,また,ひどい業者の場合は,顧客への返金を少なくするために取引自体をでっち上げていると思われるような業者もありました。 

平成17年の法律改正後は,業者も淘汰され,下記のとおり,業者の禁止行為も定められたことからその被害の件数は減ったようですが,この取引がハイリスクな取引であることは変わりなく,また,法改正以後も,法の遵守をせず禁止行為を行っていた多くの業者に行政処分が科されていることからわかるとおり,業者は必ずしも法を遵守しているといえない状況もあることから,この取引に入るには,十分な注意が必要です。

現行法の法規制

上記のとおり,平成17年7月に旧金融先物取引法が改正され,その後,平成19年9月に金融商品取引法が施行されことに伴い,現行では,外国為替証拠金取引は金融商品取引法によって規制されています。 

金融商品取引法では,外国為替証拠金取引業者は,当局の審査を受けて,同法に基づく登録を受ける必要がある上,業者に対しては主として以下のとおりの禁止事項が定められています。 

1. 金融先物取引契約の締結またはその勧誘に関して,顧客に対して虚偽のことを告げる行為
2. 顧客に対して「必ず儲かる」「円高(円安」になります」などの断定的判断を提供して,契約の締結を勧誘する行為
3. 店頭金融先物取引の契約の締結の勧誘を要請していない顧客に対し,訪問し又は電話をかけて勧誘をする行為(不招請勧誘=「くりっく365」のような取引所取引には適用がありません)。
契約の勧誘に先立って,顧客に対し,その勧誘を受ける意思の有無を確認することをしないで勧誘する行為
5. 勧誘を受けた顧客が契約の締結をしない旨の意思表示をしたにもかかわらず,勧誘を継続する行為

上記のとおりの禁止事項違反があった場合,また,顧客がその知識,経験,投資目的などから取引を行う適合性がない者を勧誘した場合や勧誘時等に適切な説明を尽くしていない場合にも違法とされる余地があります。   


業者に損害賠償の請求ができるか?

平成17年改正前には,そもそも外国為替証拠金取引は,賭博であり取引のしくみ自体が公序良俗違反であるなどとした裁判例も集積されていますが,法改正以後,登録業者が行っている取引を公序良俗違反とするのは直ちには難しいと思います。

ただ,上記のとおり,業者が禁止行為に違反して取引勧誘を行い,その結果損害を被った場合には,損害賠償をなす余地は十分あります
  

事例

当事務所では,平成17年6月に発生したC社の為替証拠金取引事件の被害回復に取り組んできました。

この事件は,同社が日本に在留する多数の中国人に対して,アメリカにある会社を通じて,為替取引を行っているように装い,外国為替証拠金と入り引きを勧誘したものの,その後,同社の実質オーナーが逃亡したため,C社及びその役員らに対して提訴をしたものです。 


弁護士費用の基準額

下記記載はあくまでも目安ですので,ご相談により決定させていただきます

1. 着手金(事件前にいただく費用) 

a 訴訟・日商協のあっせん 
請求額が300万円以下の部分 8%(消費税別)
請求額が300万円を超え3000万円以下の部分 5%(消費税別)
請求額が3000万円を超え3億円以下の部分 3%(消費税別)
(例)
請求額が500万円の場合
300万円×8%=24万円
200万円×5%=10万円
34万円×1.05(消費税分)=35万7000円 

b 交渉
aの費用の3分の2
交渉から引き続き,訴訟に至る場合は,あと3分の1の費用をいただいて,訴訟に移行いたします。 


2. 報酬(事件終了後相手方から得た金額からいただく費用)

受領額が300万円以下の部分 16%(消費税別)
受領額が300万円を超え3000万円以下の部分 10%(消費税別)
受領額が3000万円を超え3億円以下の部分 6%(消費税別)